
にんにくを知る。
スタミナ食材として知られるにんにく。
夏バテ予防や疲労回復など、おいしく元気をサポートしてくれる強い味方です!
「栄養=臭い」とは、何というジレンマ。
にんにくは、ねぎやにらと同じヒガンバナ科ネギ属に分類。古くから強壮作用のある香味野菜として食され、その源とされるのが独特の臭いの元である「アリシン」です。切る前はさほど臭いませんが、包丁を入れるなど傷をつけるとアリインという成分が酵素の働きで分解されてアリシンに変化し、強い臭いを発します。
アリシンの働き
ビタミンB₁の吸収率を高め、エネルギー代謝を促進。スタミナ回復に働く。
例えば、ステーキ&にんにく!
特に赤身はビタミンB₁を多く含み、アリシンとの相乗効果でスタミナアップが期待できる理にかなった食べ合わせ。
加熱すると「アホエン」という成分に代わり、血液のめぐりをすこやかに保つ。
参考/独立行政法人農畜産業振興機構、日本薬学会環境・衛生部会、日本食糧新聞
でも!ニオイをどうにかしたい!
手の臭いを取るには、水を流しながらステンレス(シンクの壁など)にこすりつけるのが効果的。ステンレス&水の組み合わせが臭い成分を吸着するそう。口臭は食前食後に牛乳やリンゴジュース、カテキンを含む緑茶やウーロン茶を飲むと軽減されるといわれますが、感じ方には個人差があるよう。皮付きのままラップにくるみ、レンジでチンしてから調理すると臭いが抑えられます。
食べ過ぎ注意?子どもも食べてOK?
臭い同様、刺激も強いので、食べ過ぎると胃腸の粘膜を傷め、胃痛や腹痛の原因に。生食は大人1日1片、加熱でも2~3片程度を目安に。子どもは特に何歳からOKといった決まりはありませんが、大人の適量を上限に体質や年齢に合わせて調整を。
にんにくにも種類があります。
大きく「寒地型」と「暖地型」に分けられ、色や大きさが異なる品種も。北海道では気候条件などから“寒地型・ホワイト”が代表的です。
寒地型
1個あたり6片前後と少ないが、1片が大きめなのが特徴。寒さに強く、関東以北の地域で多く栽培。代表品種は青森原産「福地ホワイト」など。
暖地型
1個あたり12片前後と多い分、1片は小さめ。寒さに弱いため、主に四国や九州で栽培。代表品種は長崎原産「壱州早生」、中国原産「上海早生」など。
切る前の保存は「冷凍」が◎
生産者さんに聞いたところ「丸ごとまたは一片ずつバラして、皮をむかずに冷凍庫に入れるのが常識」とのこと(目からウロコ!)。にんにくは完全には凍らないため、冷凍しても常温と同じ状態で使えますよ。
芽はどうする?
芽はえぐみがあったり、焦げやすいので取りましょう!
輪切りやまるごと使う場合
上下を切り落とし、つまようじなどで根元から芽を押し出す。
みじん切りにする場合
縦に半分に切る。
包丁のアゴで、芽の根元に切れ込みを入れて取る。
皮がむきづらいので、検証してみた。
基本
根元を1~2mmほど切り落とす。
頭の部分に包丁を入れ、皮を引っ張りながら切り落とす。
皮の割れ目から横向きに皮をむく。
レンチン
にんにくの上部を少し切り落とし、中が少し見えるようにする。
耐熱容器にのせラップをかけずに、600Wで30秒(500Wだと約40秒)加熱する。
取り出して、皮をむく。にんにくが温まってしまうので使う分だけレンチンしましょう。
シェイク♪ シェイク♪
ふたつきのびんににんにくを入れる。
ふたをしてシェイク!だんだん皮がはがれてくる!4分半ほどかかりました。
取り出して、皮と実を分ける。時間はかかりますが、手に触れずに皮がむけます。
水につけてみる
ボウルに水をはる。
にんにくを入れ、30分ほど漬ける。
皮をむく。皮がふやけてツルンとむけます。
一気にたくさんの皮をむくことができるので、大量消費の時にいいかも!
取材・文・編集/青田美穂
撮影/石田理恵
イラスト/こぐれけいすけ
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