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北海道の食を作る「あの人」の忘れられない、思い出の味 #3 パスタ エ パターテ/堀川秀樹さん

誰にでも「もう一度食べたい!」と思う記憶の味があります。そしてその記憶はその人の“食の原点”になっているはず。北海道の食の分野で活躍する皆さんの味覚を育んだ「あの味」をお聞きします。

第3回はトラットリア・ピッツェリア テルツィーナのオーナーシェフ堀川秀樹(ほりかわひでき)さんです。

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堀川秀樹さん
1961年神奈川県横浜市生まれ。横浜、鎌倉のレストランで基礎を学び、29歳の時にイタリアへ。2年間の修業後、札幌のお店でオープニングシェフを務め、1998年に独立。「北海道イタリアン」の提唱者であり、第一人者。

堀川シェフの思い出の味は・・・南イタリア修業時代のまかない「パスタ エ パターテ」

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思い出レシピ【パスタ エ パターテ】
フライパンにオリーブオイル、にんにくを入れて香りを出し、玉ねぎ、ベーコンを炒めて一口大に切ったじゃがいもと水を加える(水の量は足しながら調整)。パスタ(半分に折る)とプチトマトを入れて煮込み、じゃがいもとパスタがリゾット状に軟らかくなったら完成。塩・こしょう、粉チーズをお好みで。

まかないの希望を聞かれると、週1でこれをリクエストしていました


イタリアでは北部と南部で修業しましたが、思い出の味は南部の避暑地レストランでよく食べた”マンマ(お母さん)の家庭料理”。全員でテーブルを囲むまかないの時間は、コミュニケーションの場であり、数少ない娯楽でした。出勤するとまずオーナーから「昼は何食べる?」と聞かれ、夕方になると「夜、何食べる?」って(笑)。サンドイッチとビールを持って、近くの海でまかないを楽しんだこともありましたよ。

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イタリア修業時代(30歳)。オーナーから生きた子豚をプレゼントされたことも!

僕が料理の世界に入ったとき、日本は上下関係の厳しい縦社会で、イタリアの自由な環境がとても新鮮に映りました。年齢に関係なくプライドを持って仕事し、誰にでも意見をハッキリ言う。オフでは家族のように仲が良く、一番若い子が年上のシェフをファーストネームで呼ぶのも「オープンでいいなぁ」と。残念ながら今、僕のことを秀樹と呼ぶスタッフはいませんが(笑)、自分の店でもイタリアのような”ファミリー感”を大切にしています。成長した料理人が巣立ち、新たな仲間が加わり…と顔ぶれは変わっても、ずっと変わらない絆のようなものが”テルツィーナ ”らしさかもしれませんね。

北海道への誘いがあったのはイタリアにいた頃。ゆかりがない土地でしたが札幌に向かう車窓の風景が、イタリアと重なって見えたことを覚えています。本当は鎌倉に戻る予定でしたが、たくさんの出会いに恵まれ札幌で独立することを決めました。僕は「イタリアに教わり育ててもらい、北海道で認めてもらった」という気持ちが強く、北海道でイタリア料理を続けることが両方への恩返しになるのでは、と。自分のホームであるこの地で、テルツィーナが100年後、200年後も続くよう、大切に守っていけたらと思っています。

<トラットリア・ピッツェリア テルツィーナ>

「土地のものを、その土地で」。季節の道産食材から生まれる『北海道イタリアン』をぜひ。石狩市・北欧の風 道の駅とうべつ内には、当別産素材のメニューが手軽に楽しめる”カフェテルツィーナ”も。

住所:札幌市中央区北2条東4丁目サッポロファクトリーレンガ館
TEL:011・221・3314

トラットリア・ピッツェリア テルツィーナの詳細はこちらから!


取材・文・編集/青田美穂
撮影/細野美智恵 
イラスト/こぐれけいすけ


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北海道の生活協同組合コープさっぽろの広報誌 “Cho-co-tto(ちょこっと)” です。 「安心して子どもに食べさせられるものが見つかる」をテーマに、読んでくれた人が「毎日のごはん支度や買い物が“ちょこっと”楽しくなったな」と思ってくれるような記事をお届けします。
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